福祉分野の人材育成

介護施設や保育園等の福祉分野において、研修と言えばそれはすなわち知識や技術の習得である。研修内容を見ると、ほとんどというより、全てである。

専門性が要求される仕事なので、当然といえば当然なのだが、知識や技術の習得だけで職員一人ひとりがレベルアップしているかと言えば、必ずしもそうではないし、それぞれの施設において必要な人材になっているかと言えば、そうでもない。

また、その知識や技術も介護施設なら介護のみだし、保育園なら保育に関することのみであり、それ以外のことはやらない。

結局、「お年寄りが好き」「子どもが好き」「人と接するのが好き」なのだが、介護や保育以外のことはよく知らないし、興味もないような人材になってしまう。

では、どのようにして介護や保育等の福祉分野で人材を育成していくべきなのか?

1.専門分野以外で何か一つ、得意なこと、好きなことに熱中する

 絵を描く、歌を歌う、料理、武道、英会話、読書等、何でもよい。仕事と無関係で良い。収入にならなくても良い。介護や保育以外で、自分が得意なこと、好きなことに熱中して、それを他の人に教えることができるレベルにまでなること。そうなれば、毎日が楽しくなり、仕事にも良い影響を与える。教えることを通して自分自身も学ぶことができるし、人間関係も広がる。自信もつく。人としての幅が広がることは、対人援助の仕事において、その質を向上させるはずである。

 また、それぞれがどんなことに熱中しているのか、職場で情報共有すれば、他の職員の意外な一面を見つけてこれまで以上に親しくなることもあるかもしれない。自分が好きなことをやっているときは、心がオープンになる。みんながそんな状態で会議をやってみれば面白い。

 もちろん、これは福祉分野の話ではなく、一般企業でも同じことが言えると思う。

 ちなみに、私は料理教室に通っていて、自宅では中華料理の研究に励んでいる。また、自然農を学び、かじっている程度だが農業もやっている。それを周りに話すと、みんなびっくりして、それだけで物凄く盛り上がる。公表してしまうと、継続してやらざるをえなくなる。

 福祉分野の人材育成、2つ目は次回以降に。

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